2008年7月21日月曜日

夏休みの読書感想文

クラブ員・保護者各位

2年生担当コーチymkwさんから借りました。
「サッカーで子供をぐんぐん伸ばす11の魔法」(ジェフ千葉ジュニア担当コーチ池上正著)
とても読みやすく、一晩で読んでしまいました。
帯には、「全国の保護者、指導者から大反響」とあるのもまんざらではありません。「誉めて育てよう」という私の指導方針を改めて確認できたとともに、さらにより深く整理でき、掘り下げてもらいました。
本書は、コーチのための技術書ではなく、サッカー少年・少女とコーチや保護者がいかに向き合うかについて書かれているものです。
魔法1:肯定する〜「だからダメなんだよ!」抽象的な言葉で叱ってばかりいませんか?
魔法2:上達する〜「悔しくないのか!」負け始めると怒っていませんか?
魔法3:楽しませる〜「サッカーを最優先しろ」子供に押しつけていませんか?
魔法4:気づかせる〜「ちゃんと話を聞きなさい!」いつも世話を焼いていませんか?
魔法5:考えさせる〜「右へパス」「そこでシュートだ!」試合の間中、子供を煽っていませんか?
魔法6:進化する〜「今までこうやってきたんだから」古い概念のまま立ち止まっていませんか?
魔法7:夢を持たせる〜「プロになりたいんだよな?」子供より先に自分の望みを語っていませんか?
魔法8:余裕を持たせる〜「勝ちたいという気持ちが足らなかった」敗戦を精神論で片づけていませんか?
魔法9:自立させる〜「なくすと困るから」電車の切符を大人が持ってあげていませんか?
魔法10:和をつくる〜能力別にチーム分けするのがよいと思い込んでいませんか?
魔法11:問いかける〜「何やってんだ!」大量リードされたら怒鳴ってませんか?
各章ごとの副題中、括弧書きを読んで思い当たるところはありませんか?最近うちのクラブ内で少しぎくしゃくするところがあるように思えるのですが、この本が問題解決の一助となってくれると確信してやみません。
そして、魔法6では、我々がいかに進化するかということが問われています。著者がエピローグで次のような謝辞を述べています。「〜その時々で一緒に歩んでくれた子供たちにもお礼を言います。ありがとうね。そして恐らく、若かった私がつぶしてしまったのかもしれない子供たちにも、思いだけで言葉が出てきません〜」。その時その時で最良と思われることをやってきたつもりでも、間違いはあるのです。コーチにも反省とそれに基づく改善が必要だと理解しました。ましてや、「十数年以上前からヨーロッパでは小学生世代にはヘディングをやらせていない」、「小学生年齢で11人制のサッカーをしているのは、日本、中国、韓国の東アジアの国だけ」など、いかに我々の情報不足でサッカーそのものの進化が遅れているかということに気づかされた次第です(それが正しいのかどうかは、ほかの文献等から検証する必要があるかもしれませんが)。
とにかく、日吉台サッカークラブのコーチ、保護者の皆さん、読んでみてください。ボールを買うより先に読んでおく必要あるとまで言い切らせていただきます。
発行所:小学館
価格:1,365円
決して宣伝ではありませんが、インターネット環境の方は、以下のサイトからセブンイレブンで入手できます。http://www.7andy.jp/books/
文責:3年生担当コーチ